熊本弁護士会所属 弁護士法人リーガル・プロ

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■コラム
     
     
 


 

コラム-渡邉

  渡邉 剛
Tsuyoshi WATANABE
・昭和53年7月16日生
・名古屋大学経済学部経営学科卒
・平成18年弁護士登録
 熊本県弁護士会において,子どもの権利委員会,犯罪被害者支援委員会,両性の平等委員会,民事訴訟に関する協議委員会に所属


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平成18年度
平成19年度前期
平成19年度後期
平成20年度前期
平成20年度後期
平成21年度前期

今回は,パチンコ必勝法の話し
 去年の12月に仙台地裁で,「KO企画」を被告として男女38人が合計約8000万円の損害賠償請求訴訟を提起したことがニュースになっていました。
 以前僕が担当した事件で同社を相手方としたことがあったため,いつかはこんな日がくるだろうと考えていました。僕の担当事件では勝訴的和解に終わったので判決がどうなるかはわかりませんが,勝訴する可能性は十分あるのではないかと思います。
 争点は,一つは消費者契約法(その該当性も問題ですが)に言う「断定的判断の提供」該当性,すなわち断定的文言があったかどうか,パチンコが将来における変動が不確実な事項にあたるかどうかが問題となります。前者は具体的事実認定の問題で,後者は,裁判例として「パチンコは・・・複合的な要因による偶然性の高いもの」とされこれにあたるとされています(東京地判H17/11/8)。なので,情報料の返還は認められやすいと思われます。
 ただ,新聞等によれば,詐欺による損害賠償請求とされており,パチンコでスッたお金も請求しているかもしれません。しかし詐欺の立証はかなり厳しいのではないかと思われます。相手方の故意の問題もあれば,情報がなければパチンコをしなかった又はスらなかったとまでいうのは難しいかもですね。
 いずれにしろ,パチンコで楽に継続して確実に勝てるというのはないと考えておいた方がよいかもしれません。パチンコでスッお金が大きいと破産するときにも免責不許可になる可能性が高くなりますので。

 
2010/3/2
今回は交通違反の話し。
交通違反も基本的には犯罪になります。ですが,非常に軽微な交通違反も全て刑事事件として立件し,裁判にかけるとなると,あまりに数が膨大で裁判所の許容量を大きく超えてしまうでしょう。
ですので,軽微といえるような交通違反には,通称青キップがきられます。
これは,期限までに反則金(罰金ではない。)を支払えば,刑事裁判にはかけないことにしますというもので,これは前科にはあたりません。
ですが,これに不服があったりして支払わなかったりすると,通常通りの刑事手続きに進みます。すると,刑事裁判が行われることになったります。そして,無罪になればよいですが,有罪となる裁判では反則金ではなく罰金や懲役という処分になりますので,これは前科になってしまうのです。
この制度は,刑事裁判を受けるか行政処分を受けるか自由に選択する制度となっているので,反則金の支払いは任意になされるものとされています。反則金を支払わなかっただけであれば逮捕まではされないでしょうが,逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断されると逮捕される場合があるかもしれません。
裁判を
   受けて言うこと
          無いならば・・・


2010/1/19
 今日は,給食費未納問題の話し。
 熊本では,3100万円の給食費未納がでているそうです(2007年度)。しかもその半数は支払能力がある人のようです。1人あたりの平均未納額は,2万1500円(給食費平均月額,小学校3600円,中学校4200円)とのこと。
義務教育だから,支払わなくてもいいじゃないかという人もいるようですが,学校給食法というものがありその11条において,学校給食費は,保護者の負担とされており,これが,親が支払い義務を負う根拠となります。義務教育だから支払わなくてもいい訳ではないのです。
 本当に,支払能力がなくて,給食費が払えない場合は,保護者として,生活保護や就学援助制度を受けることができます。
 逆に,支払能力があってもあえて支払わない親権者に対しては,支払督促,裁判にまで発展したケースがあります。そして,支払督促については,申立手数料が500円(請求金額が10万円以内)で済みますので,それほど大きな負担なく進めることができます。
 資力があるのにあえて支払わない親に対しては,しっかり請求した方がよいでしょうね。
 給食費
     子どものための
              費用かな


2009/12/14
今日は,飲酒運転した人の家族の責任の話し。
 妻が夫の飲酒運転の制止措置を取らなかったので訴えられた事案では,責任を否定されたものがあります。これは,飲酒運転で帰宅したことが度々あって,事故の日には退社後飲酒する予定を妻が知っていたとしても飲酒運転を回避する直接的・現実的な方策があったとはいえないとしたものです。
 一方,未成年の子どもが飲酒運転した場合,父親に責任が生じるとした裁判例があります(ただし,子どもは,保護観察中などの特殊事情がありました。)。
 この差は,条文上の差だけでなく,夫婦関係と親子関係での監督すべき程度が異なると言われていることから生じます。やはり未成年者に対しては,親は細かい指導をする必要があるようですね。
親子なら
     見て見ぬ振りに
              責任が


2009/11/9
第1回リーガル・プロ杯でぼくが吉田先生に勝ったことはさておき。
今回は,飲酒運転について。
飲酒運転の悲惨さが叫ばれている現在にあっても,なかなか飲酒運転は,後を絶ちません。
飲酒運転を現実にした人に責任が生じることは誰しもご存じでしょう。
それだけではなく,飲酒運転をしなくても関わった人に,責任が生じる場合があります。
飲酒運転をするおそれのある人に対して車両や酒を提供したり,飲酒をすすめたりした人や,飲酒運転とわかっていて同乗した人などは,刑事事件として懲役又は罰金がかせられます。
それだけではなく,民事事件として,損害賠償義務を負うこともあります。
どんな人が損害賠償義務を負わされるか,これは次回にまわします。
 リプロ杯
      ゴルフはセンスも
                 大事かな


2009/10/30
 さて,今日も,先週の続き。
 今日は,テニススクールコーチの考えるべきこと。
 もう,何となくわかるかもしれませんが。
 コーチは,「プレーにこそ細心の注意を払うことが要請されて」いるので,練習生の適切な判断にある程度期待してよいとされ,事細かな指示は必要ないと判断されています。
 一方で,コーチの指示によって作出された危険状態により練習生が怪我を負った場合にはコーチに責任がでてきます。これがこないだの裁判例Aで,待機練習生に,他練習生のショットが飛んでくる中で球拾いをさせ,何の注意喚起もしていなかった場合などです。
 ただ,@は,上級者の練習中で,Aは,初心者の練習中でした。コーチから見れば,やはり練習生のレベルに応じて適切な指導をすべきことは要請されるでしょうね。初心者の練習生に対しては,細かい指示もしなければいけないということです。
 スポーツで
        整理運動
              大切に
 

2009/10/21
 さて,今日は,先週の続き。
 テニススクール(私がテニス好きなので)での事故の裁判例(@横浜地裁H10/2/25,A横浜地裁S58/8/24)を見てみると,練習生がすべきことが見えてきます。
 @は,練習生の打ったボールが,コート脇で待機していた別の練習生の顔面に当たり負傷したもので,ボールを打った練習生の責任を否定したものです。
 Aは,練習生の打ったボールが,コーチの指示でボール拾いしていた他の受講生にあたって負傷したもので,ボールを打った練習生の責任を否定したものです。
 その中では,テニススクールの各練習生は,「自ら適切な待機場所を選んで,自己の安全を確保し,かつ,プレーの妨げにならないように配慮すべき義務」があると言われています。これは,自分が練習していなくても,他の練習生の球がいつ飛んでくるかわからないので,しっかりと自分で安全な場所で球を見ておきなさいということです。
 また,「ルールを遵守してまじめに練習に取り組んだ結果,ミスをしたとしても直ちに過失があるとはいえない」とされています。これは,誰かに怪我をさせないために弱いボールを打つとかミスショットをしないとか気を使う必要はないということです。
 練習生としては,普通に練習に取り組んでいれば,仮に誰かに怪我を与えたとしてもそれを賠償すべき必要はないことになるでしょうね。
 練習も
     大切なのは
            まじめさだ


2009/10/15
 今月の自主トレは,スポーツ事故,とりわけテニススクールでの事故を学んでみようと思います。テニススクールに通っている身としては軽く学んで置こうと思いました。
 さて,今日は総論ですが。
 スポーツ中,ルールに則った行為によって,相手に怪我をさせてしまった場合には,基本的には,損害賠償義務は生じません。これは,スポーツ行為により,双方に一定の承諾があったとか,正当行為であるとか理由付けは様々ありますが,社会的相当性を持つ行為においては,違法性がないからという結論で大体説明されています。ですので,ボクシングだとかサッカーだとかある程度危険性を持つスポーツにおいては,それなりの覚悟をもってやらないといけませんね。
 では,テニススクールでの事故はどんなものがあって,裁判になったものがあるか。
 これは次回にまわします。あまり長いと読んでくれないかと思いますので。
 スポーツも
       悪ふざけには
               ご注意を


 
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